フィリピン医学留学Diary

フィリピン医学留学での様々な出来事を綴ります。

フィリピン医学留学に必要な英語力

   
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フィリピンの医学部に留学する際、一体どのくらいの英語力が求められるのかは留学を考える日本人の疑問の一つだと思います。

結論から言うと、フィリピンには医学部が50校程あり、それぞれ授業の進め方、進級の難易度等変わってくるので一概には言えません。では、英語がネイティブでなければいけないか?というと、そんなことはありません。英語がネイティブでない外国人(少数の日本人を含む)は沢山医学部で勉強しています。僕も帰国子女ではなく日本で20歳まで育ちました。

在籍しているUniversity of the East Ramon Magsaysay医学部はそういう意味では非英語圏の外国人が想像以上に少なく、残念に思っています。1年生は450人いましたが、その中で英語母語話者ではなかったのは、僕だけです。もしかしたら、もう1人や2人いたかもしれませんが、出会うことはありませんでした。一つ上の学年では、フィリピンに7年ほど住んでいる韓国人の女の子が一人と、アメリカの大学を卒業した台湾人を知っています。その他、大多数のフィリピン人とアメリカ人。授業は英語母語話者を基準に進められるので、英語に大きな問題があると卒業は難しいと思います。

参考までに自分の話をすると、僕は5年前に1年間必死で詰め込んで、TOEFL ibt で69を取り、テネシー大学に生物学専攻で留学しました。当時は英語は殆ど話せませんし、聞き取れませんでした。1年間英語で解剖学や生理学、分子生物学の授業を取り、帰国後のTOEICの点数は970点くらいだったと思います。その後は、京都の大学で留学生と一緒に受ける授業を取りながら、自分で数年独学しました。結局、海外に住んでいた期間は帰国子女のように長くないので、今でも発音は日本訛りがありますし、もっと上手く話せて、書けたらずっと楽だろうなと思う場面が多いです。最近はこれといった英語試験は受けていないので、自分の英語力を数値化できませんが、何も勉強せずに今TOEFLibtを受けたら90点台(多分100超えない)だと思います。

医学部で圧倒的に求められるのは、読解力です。大量の情報を限られた時間で読み込み→暗記→試験の繰り返し。英検1級の長文の問題やTOEFLの長文は最低読んで、難なく理解できるくらいの読解力がないと厳しいと思います。

語彙力に関しては、読解力ほど求められません。読むのは医学の教科書なので、わかりやすく説明されている文章が多いからです。僕は未だに小説を英語で読むのに苦労しています。なので、読解力と違って、英検1級に出題されるような難解な語彙がわからなくても大丈夫。

リスニングに関しては、最悪授業がところどころ聞き取れなくても、授業ごとの要約がドキュメントとして上がるので、それを読めば問題ありません。月に2回程度小グループで3時間ほどのディスカッションの試験があります。それは、配点は少なく、厳しくはありませんが、周りの学生が言ってることを理解しないと議論に参加できません。

スピーキングは、ディスカッションで話さなければいけません。結構苦労してました。日常会話はべつに困らなくても、聞き慣れずよくわかっていない医学の概念の説明を急に求められると話は違います。そういう時は支離滅裂な英語で必死で説明していました。まあでも、自分で挙手して発言することの方がずっと多いので、挙手する前に自分の中で整理して説明して逃げ切った感があります。

ラィティングは、試験は4択のマークシートなので、文章が流暢にすらすら書けなくても大丈夫です。稀にレポート課題がありますが、それも一回で3ページとか4ページの短いものが多いので、問題ありません。

 

*最後に、上記はあくまでもうちの医学部の授業を基に考えたので、他にもっと外国人の多い医学部だと、話は全然違うと思います。